世代間連鎖トラウマの特徴と捉え方

家族は全体のダイナミズムを持っている。誰か1人だけが「悪い」という事は、まずないと言っていいだろう。

(中略)

それは、家のこととして、何代にも渡って作られてきたと言えるものもある。

特にボーダーケースの場合、家族3代くらいのことが蓄積してきている、と感じさせられる事が多い。

河合隼雄(京都大学名誉教授・心理学者)

世代間連鎖トラウマの代表的な特徴

世代を超えて伝達されるトラウマは、その内容や出方に大きな個人差があり、本当に千差万別ですが、その中でも「これは世代間のトラウマによるものだな」と判断できる代表的な特徴が幾つかあります。

代表的なものは以下の6つです。

  1. きっかけが思い当たらないネガティブな感情や感覚がずっとある。
  2. 現れた症状がいつのまにか長く自分と共にある。
  3. 突然現れた、原因の分からない心身の症状がある。
  4. 何故か繰り返すケガ、何をしても改善しない体の痛みがある。
  5. 薬物療法が功を奏さない症状がある。
  6. 原因の分からない、いつの間にか自分の中にある「自傷衝動」「自殺衝動」がある。

それぞれ細かく見ていきましょう。

1.きっかけが思い当たらないネガティブな感情や感覚がずっとある。

ネガティブな感情や感覚は、そう思うきっかけとなる出来事があってそうなります。そのきっかけがないにもかからわず、いつの間にかネガティブな感情が自分の中にあるケース。

2.現れた症状がいつのまにか長く自分と共にある。

心身の症状がずっと解消せずにあるケース。

特に、医学的な検査や診断を受けても「原因不明」「様子を見ましょう」などと言われてしまい、詳細が分からない症状が該当します。

3.突然現れた、原因の分からない心身の症状がある。

きっかけとなる出来事がないのに、不意に現れた症状が該当します。

これも2.のケースと同様、医学的な検査や診断を受けても「原因不明」「様子を見ましょう」などと言われてしまい、詳細が分からない症状が該当します。

4.何故か繰り返すケガ、何をしても改善しない体の痛みがある。

どんなに気をつけても身体の特定の部位だけケガをしてしまう。(または半ば無意識的にその部分を怪我してしまう様な行動をとってしまう)

特定の部分の痛みが消えない等のケースが該当します。

特に体の症状や痛みの場合、その症状が何かの自己主張をしている様に感じる方も多いです。

5.薬物療法が功を奏さない症状がある。

例えば、うつやパニックなどに代表される、心療内科や精神科で診断を受けるようなもので、実際に診断を受けて薬物療法を受けているが、ほとんど症状が改善しないケースが該当します。

6.原因の分からない、いつの間にか自分の中にある「自傷衝動」「自殺衝動」がある。

ネガティブな感情もそうですが、それらを持つ経験が自分の人生の中にないのに自傷&自殺衝動があるケースが該当します。

「あの時の出来事が」といったきっかけがなく、場合によっては物心がついた時から自殺願望等がある場合も該当します。

世代間連鎖トラウマの捉え方の注意点

連鎖トラウマの詳細な特徴は個人により細かな違いがあるので、挙げていくとキリが無くなりますが、大きく捉えると上記のいずれかまたは複数に該当していると、その悩みの原因は世代間連鎖トラウマである可能性があります。

ただし、個人差および上記リストは要件ではないので、これに当てはまっていれば自動的に世代間連鎖トラウマによるものである、又は当てはまっていなければ世代間連鎖トラウマではないという判断にはならない点に注意が必要です。

そして、世代間連鎖トラウマへのアプローチは、その状況や症状が明らかに世代間トラウマのものであると分かる場合を除いて、最終アプローチとして考えておく事も重要です。

なぜなら、私が知る限り、世代間連鎖トラウマの事をしっかり分かっている、臨床の現場で扱っているセラピストはかなり少ないですし、例えば他の相談室(一般的なカウンセラーなど)で世代間連鎖トラウマかもしれない等と安易に話すと「は?」といった反応しか返ってこず、そもそもセラピーの適用対象外だと判断されてしまう可能性もあります。

または地に足のついていない安易なスピリチュアルの泥沼にはまってしまう事も考えられます。

当相談室ではこのトラウマの可能性も含めて総合的に診ていきますが、表面的には同じ症状でも、一方はトラウマ由来、他方はトラウマ由来ではないといった事も普遍的にありますので、慎重に進めていかなければいけません。

もういいかげん、生きづらさは解消しましょう。

毒親からの精神的な支配、アダルトチルドレンや愛着障害による対人関係の悩み、生まれ持った気質との付き合い方、いじめやいじりによる自己否定etc..

あなた特有の要因に基づく生きづらさ、解消しましょう。

自分本来の価値観と姿を取り戻し、自分の人生を生きる方向へシフトチェンジしたい方へ。

生きづらさ解消プロトコルによる個人セッションでは、あなたの生きづらさの原因を特定し、原因へのアプローチと今感じている悩みへの同時アプローチで「これ以上ムリする事なく、自然体のまま」生きづらさを解消していく事ができます。